地域日本語教室とは・・・パート2

今まで注目度もなく、日本語教室があることさえ知らない議員さんが多かった(実際に何人かの議員さんと会ったが、日本語教室があることさえ知らない議員ばかりだった)

そのO町教室に突然、会社研修生がやって来た・・・「町には日本語教室があるそうなので研修生に日本語を指導して欲しい」 と企業主が3名のベトナム人研修生を連れて来たのだ。

 

「誰にでも教える教室なら企業研修生もいいですよね~」と強硬な姿勢に断れなかったと言う担当者・・どうしたらいいかと相談された。

 

とりあえず日本語教室視察という名目で来てもらったが、研修生はやる気まんまん・・・ノートと鉛筆を持ち積極的に聞いてくる。日本語を研修で学んだと言うが・・????

黒板を2枚用意し・・お嫁さんグループと研修生グループ・・・学習能力はお嫁さん達の方が上(日本語教室の受講生には、N3レバルの指導をしている)

 

研修生は聞いて覚えているだけなので、意味不明な文章がたくさん、研修生に遠慮して待っているお嫁さん達・・・その空気を一番察したのが日本語教室担当者。

 

マズイですね・・・・ここは企業の為の教室ではないですものね・・

いつもの受講生が遠慮するようでは、地域日本語教室とは言えませんね・・・

継続して来たからこそ、空気が読める担当者が育つ・・・努力してきた甲斐がある

教室終了後、企業研修生の受け入れ方について話した。

きちんと話しを聞いてくれ・・・O町独自の日本語教室心得を作成してくれた。

 

 

O町日本語教室

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対象者・・生活者としての外国人に対する日本語教育

      ①O町に在住し、生活をする外国人に対する日本語教育

      ②O市において日本語を学ぶ機会がない外国人に対する日本語教育

      ③団体や企業における研修制度を利用した来日中の外国人研修生は除く

       (団体や企業での日本語研修制度がある。企業利益を伴う受け入れ制度を利用しているため)

 

目的・目標・・日本語が主たるコミュニケーション手段となり、生活場面と密着したコミュニケーション活動を           可能とする能力の獲得

      ① 日本語を使って健康かつ安全に生活を送ることができるようにすること

      ② 日本語を使って、相互理解を図り社会の【一員として【生活を送ることができるようにすること

      ③ 日本語を使って、文化的な生活を送ることができるようにすること

 

参考・・文化庁文化部国語科平成25年3月26日付

     「日本語教育の推進に向けた基本的な考え母と論点の整理について(報告)」

     「生活者としての外国人」に対する日本語教育における指導力評価について

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自治体が作成したものである。

感情論ではない、企業きちんとものが言える担当者が自治体に存在しなくてはならない。

日本語研修制度がありながら地域の教室に日本語指導を入れ込んでくる企業・・・・本当の意味の地域起こしと言えるのだろうか・・・国際化や多文化共生社会の意味を考えるべきだ。

 

企業には「支援要請があれば、北川がお手伝いすると言っていました」と、答えて下さいと言った所、「あの先生だとタダでやって下さいとは言えないですね~」と言うので、それなりの報酬は必要だと思いますと答えましたと・・日本語教室担当者。

 

見せて行くしかないのだ・・・・日本語教室をオープンにしてきたのも、見学者を受け入れてきたのも、日本語指導によって自立して生きていける人たちを目の前で見て欲しかったからだ。

 

日本教育における指導力・・・「地域日本語教室」の基盤である

O町女性担当者が言った・・「能代教室のように防災訓練で通訳できる人達が育っている。同じようなことがO町でもできるのではないかと思いました」

 

そうなのだ・・・きちんと日本語指導をすれば、異分化でも町の人財となる人は育つ・・

自治体に理解して貰えるようにすることが、地域日本語教室の役割だと思っている。